Therapeutic Research は,医学・薬学の最新情報を提供する総合月刊誌です。
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今月号のトピック
● INFORMATION
公益社団法人日本整形外科学会 令和7年度記者説明会
「勤労者ロコモ問題」に打ち勝つ
-高年齢労働社会で,企業と個人が取り組むべきロコモ対策とは-
中村英一郎(産業医科大学病院 脊椎脊髄センター部長・診療教授)
2007年に超高齢社会となったわが国では,少子高齢化,生産年齢人口(15~64歳)の減少が進んでいます。この生産年齢人口の減少を,女性および65歳以上の人が労働に参加することで緩和しています。そして,勤労者の高齢化とともに転倒・骨折の労働災害が増加しています。また,高齢者だけではなく50歳代でも移動機能の低下が始まっているといわれており,長く働き続けるためには,安全で働きやすい環境づくりに加え,その背景にあるロコモティブシンドローム,骨粗鬆症,加齢変性疾患への対策が個人,企業とも必要となっています。
本稿では「勤労者ロコモ問題」について,中村英一郎氏(産業医科大学病院 脊椎脊髄センター)が,実態と原因,国内企業の事例を紹介し,健康に長く働くためのロコモ対策を提言しています。
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